高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

住宅業界最新情報

2013.11.26

大手量販店の住宅業界参入で地域工務店は

天下の大型スーパー「イオン」が大型リフォーム事業に参入すると発表致しました。
リフォーム資材などの販売なら納得できるのですが。
従前もイオンは、キッチン、バスユニットなどの部材交換工事などに絞った展開をしておりました。
しかし、今回の発表は、外壁工事や耐震補強などの領域まで拡充するとのこと。

イオンがリフォーム事業を開始したのは、7年前になりますが、当初は展示コーナーにキッチン、バス、トイレ、太陽光などを陳列し、一店舗に数名のパートスタッフが対応していたようです。
特にオリジナルキッチンなどを開発し、床、壁、天井の内装工事と込みにして50万円~70万円程度の価格設定で対応しておりました。
店頭営業で受注すると施工は、各地の工務店に依頼しますが、依頼を受けた工務店は「イオン」の名刺を持って対応する形態をとっていました。

今回の大型リフォーム事業の参入は、店頭営業から得た見込み客に対し、このような各地の協力施工工務店に「イオン」の名刺で詰めを実践させ、契約後に施工まで依頼する計画です。
現在イオンは、各地で協力施工工務店に対する説明会を開催している様子です。


このスーパーマーケット・イオンの他に、電気量販店のヤマダ電機は、ハウスメーカーのエス・バイ・エルを買収して新築受注を行っております。
これは、高橋尚子さんを起用した全国放送のテレビCMで見たことがあると思われます。
住宅産業は、自由競争が基本ですから大手量販店の展開を法的に阻止することなど出来ません。
むしろ数を売らない地域工務店の特性を対比する機会と捉えるべきです。

イオンやヤマダ電機の工事関連の資材仕入れ値は、私達地域工務店のそれより相当な安価になっております。つまり価格競争には絶対に太刀打ちできません。
しかし、量販店の泣き所である仕組みが施工を行う業者は、下請けの孫請けなど云う、顔の見えない業者がユーザー客に出入りすることになります。

新築やリフォームは、量を売って商いを行う販売店でありません。
地域密着型の工務店は、逃げも隠れも出来ない宿命を活かすことが出来ます。
そのためには、建主さまにとって住んでから実感できるような、家の温熱性能をしっかりと勉強しておくことが肝心と思われます。
この温熱性能は、量販方式では最も具現化し難い技術であるからこそ、なおさら地域工務店には重要な技術ノウハウと言えます。